明後日花田和子 への感想

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評価平均

発想3
構成3
表現2.7
総合2.9


明日や明後日という概念に真っ向から向かっている姿勢が評価できました。
内容も興味深かったけれど、もっと深められるのではと個人的には思ってしまいました。
未来のことってもっともっと広く深くどこまでもあるものじゃないかなって思ってしまいました。
でも、事象へのこだわりって大事ですよね。そこは本当に共感できたと思う。

まさに捨てる神あれば拾う神ありの話でした。明日と未来の間にある明後日のイメージが、最初と最後で変わったのがこの話の肝かもしれません。
ただ文章に荒いところが散見され、読む側の脳内補正が必要でした。
また内容密度も薄く感じられ、もう少しエピソードがあればとも思いました。

『明後日……そんな先の事は分からない』
と嘯く燻銀な声を聞いた気がしました。

ある種の御都合を感じさせる展開からの一文が
座り心地覚束ず、白昼夢的印象に拍車を掛け、
正に後ろ向きな感じを出しているのが、
個人的に良かったです。

 コメントのみ書き込みます。
 主人公の意識が飛んだというところで、さだまさしの『雨やどり』を思い出しました。
 以上、読ませていただきありがとうございました。

掌編じゃなくて短編もしくは中編で読みたかった作品。
もっと掘り下げて欲しかった。

明後日という言葉と事象にこだわった発想は面白いと思いました。でもそれがうまく消化できていない印象。内容はもっと練ることができると思うし、文章はもっと丁寧にできると思う。結末はハッピーエンドなんだろうけど、ちょっと都合が良すぎてどうもスッキリしなかったです。

 この「明後日」というテーマについては奇抜すぎずいい発想だと思うんですが、テーマを展開するやり方がネタ一本勝負かってくらい一気呵成の勢いで、なんというか妙な散らかり方だなと思いました。丁寧にやるだけでまったく別物になるでしょう。

 行き過ぎた仕事の果てに、自分すらどこか外から見ている感じが文章から滲み出ているのはいいと思いました。ただ、前半の路線で行くのであれば、オチ周辺の話しはいらなかった気がしてなりません。作者としては、前半の『明後日』と最終盤の『明後日』の意味合いを変える、という意図がはっきりとあったのでしょうが、これが逆に拍子抜けに繋がっています(短さゆえの積み重ねのなさが、振りかかるオチの唐突さに繋がっている気がします)。

久瀬という登場人物は、懸案のクライアントだったのでしょうか? 呼び捨てにしていたので、ずっと同僚だと思っていました。
漱石風、あるいは、高踏派的文体は好きです。
ただ、明後日にこだわった理由が弱いように思います。近日中という語の方がすんなり収まりますが、作者さんは明後日をどうしても使いたかったのでしょう

「生きてはいても社会的には死んだも同然」このペーソスあふれる一文、主人公に思わず涙。と、ともにブラックな企業で一生懸命勤めていた誠実で不幸な主人公に、崩れるように萌えてしまった。人生には、度合いは違うが自分の手に余る壁が立ちふさがることがある。ああ、この障壁が無くなってくれればと思うのだが、ほぼ100%予想したとおりの押しつぶされ方をする。でも、おとぎ話のようなこんな救いのある物語を読むと、なんだか心が軽くなって癒される。見えない相手に頭を下げるこんな主人公には、是非是非幸せになって欲しいものだ。

「明後日」を一つの題材として、前半では後ろ向きな考え方が後半では前向きに変わっているという構成が面白い。
ただその転換点にあたる久瀬とのやりとりがちょっと強引に感じました。
そもそも三島と久瀬の関係性が分からず、久瀬が口添えした理由も不明。
細かい部分ですが、最初と最後の文章を統一させることで、同じ文章でありながら全く別の意味を持つ効果を強調できたのではと。
全体的に見なおせばもっと面白くなりそうです。

 最初に読んだときは、ひどい話だなあと思ったんですが、二度目でラストまでしっかり把握できました。何というか……多少のタイプミスや誤変換は見ないふりしますが、これはちょっとつらい。せっかくのいい話も集中して読めませんでした。
 明後日に後ろ向きなイメージがあるのは、「後」の文字が入っているからでしょうか。でもラストで主人公が考える明後日には、希望がありそうです。
 ところで三週間の入院は長くないですか。三日の間違いでは。倒れたときに骨折でもしたのかしら。

 頭が回っていない主人公が一人称で語っているだけに、言葉の足りない感じがむしろ物語に彩りを添えているような、不思議な感覚を抱きました。ぼんやりとしたまま読み進めてそのままぼんやりと終わり、それでも確かに物語を読み終えたという感じがしました。誤字が多いことすらもぼんやりとした何かに包まれて、あ、この主人公頭回ってないな、面白いな、くらいに思えたのは、初めての感覚です。

 ……とはいえ、やはり誤字の多さは気になるところで、読み終わって思い返すと作品の傷として目立ってしまうかなと思いました。
 久瀬という上司はいい上司なのかどうか、いまいち判断が付きません。どうもいい上司らしく描かれていますが、久瀬が入ってくる会社に入社するとなると、現状の二の舞になりそうな気配があります。冒頭で「明後日」に暗い意味を匂わせているだけに、最後に明後日のことを考えてしまった三島には、退院することに関して暗澹たる気持ちがあるのかと勘ぐってしまいました。
 あるいは、三島がまた久瀬の下で働くことを考えて後ろ向きになった、というオチだとしたら、それはそれでブラックですね。

苦労や努力の全てが報われるわけじゃないけれど、やっぱり報われるような世界であって欲しいと願います。
三島は久瀬の期待に応えて頑張ることでしょう。

伝えたいことはわかるのですが、文章が伴っていない印象があります。
空気を表現しようとして、言葉の選択を誤っているような。

「明後日」の解釈はいいですが、それが物語に反映されていたかといえば難があります。

もっと三島の苦しみを感じさせる内容や文章表現したほうが良かったように思われます。

勤めていると、優秀な人が潰れていく話を耳にします。
この国の働き方は何かが根本的に間違っていますが、どう間違っているのかわかりません。
そんなことを考えました。

おっかない会社で、主人公の不憫さは伝わってくるのだけど、ちょっと読みにくく感じてしまいました。

内容が薄いというか、ものすごく短く感じた。明後日についてのイメージのところはいいと思ったけど、そのあとに続く内容を読むと逆にそこが浮いてしまった感じ。

「明日」と「未来」の間、のくだりは面白かったです。いい着眼点だなあ、と。

久瀬さんがあまりにもいい人なのが、どうにもご都合主義に感じられます。
三島のどこを評価したのかが描写されていないので、釈然としませんでした。
とはいえ、救いのないエンディングよりは良さそうなので、まあ、こんなものなのかもしれません。

えっ、なに、リーマンものなの? ツンデレ上司とわんこ部下なの? 愛されてないと思ってた上司が実は愛してくれてたと知って付いてっちゃう感じのわんこなの⁉︎

それはさて置き。

明後日の状況について考えているうちに明後日という言葉について考え始めて気がついたら明後日になってて最後はまた明後日の自分について考えているという「明後日」の使い方が上手いなぁと思いました。
誤字誤変換が多いので、表現の評価は辛めになりました。

明後日というキーワードが静かに、上手く消化されていて、いや、ただ「上手い」と感じました。導入が抜群によかったね。

物語を尖らせるか、もしくは文章を尖らせるかした方が良かったのかもしれません。

なんというかこう爽やかな作品。
『明後日』というキーワードが効いていて、さもすると単調になってしまいがちな、誰の身にも起こりうるであろう現実的な話を、しっかり読ませる文章に仕上げている。
変換ミスが気になったが、とても気持ちのいい読後感でした。

 構成が粗く話がところどころ足りていないのですが、心境はよく描かれていると思います。救いのあるお話です。ただ読者の救いまで行けずに作者の救いに止まった印象。

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