ガーラガラ ――メリー・クリスマス♪のねこ への感想

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評価平均

発想2.9
構成2.6
表現2.6
総合2.8


ははっ。なんだいこりゃあ。みんなして。
さわやか商店街にほがらか家族をやっていて
思わず楽観的な気分になっちまうなあ!

ふふっ。そうかしら。
楽観的に見えて意外と計算高いのが世の常人の常というものよ。
敏くんもお父さんも簡単に状況に流され過ぎじゃないかしら。
でも、そういうところが素敵なんだけれどね!

独特のテンポがあって不思議な感覚に陥る。
転がり出す状況に対して懐疑的になったり
止めに入ったりする人がおらず、さわやか。
さわやかすぎてうさんくさいところに
そこはかとなく計算高さをもってきて締めにかかられた感じ。
面白いかどうかと言われると微妙だけど印象に残る。

「ガーラガラ、ガーラガラ ポットン、トン、トン……」
という冒頭の文の調子というか響きが特に印象深い。
あははは。あははは。あははははは。
みたいな。

いや、何を言ってるんだ俺は。

「ごんねぎ」という言葉を初めて知った。
かもねぎとごんぎつねを足して二で割ったような生物が

いや、何を言ってるんだ俺は。

 いいタイトルですね。
 語り手が猫ですが、それが判明したときのおどろき以外に効果がなかったのが残念です。逆に福引きのアルバイトの女学生が、ティッシュがなくなったと確認しながら同じ箱の中にいた猫の存在に気づかないとか、少年のジャンパーにもぐりこんだあと猫には見えてないだろう部分を見ているように語っていたりなど、猫の視点にしてしまったせいで生じた齟齬が目立ちました。しかも大筋を変えなくても今あげたような齟齬は潰せると思うので、雑な出来である印象は拭えません。
 ストーリーそのものはしあわせな家族と猫の出会いという、ほのぼの系のいいお話だったと思います。

題が何かと思ったら、福引きの音でした。景品へのつっこみが楽しかったです。後半会話ばかりになって、猫さん視線の面白味が欠けてしまったのが残念。猫があたってよかったですね、ボク。

終始穏やか。
仕掛け云々より雰囲気が良かったです。

 「箱チィッシュ」っていうのがなんかもう楽しい誤字で。いや、全然関係ないことで楽しんでしまってすみません。

 「おいら」の存在がどう活きてくるのかと思っていたら、猫だったんですね。景品とガラポンの玉の数が合わないところとか、さっきからポケットティッシュを取り出していた女学生バイトが今さら「えっ?」なんて言うのかとか、全体的にゆるーいのが、神社のクリスマスイベントという設定のミスマッチ感と絶妙にマッチしていて。
 なんだか分かりにくい感想になってしまいました。結局門前商店街よりもショッピングモールが栄えるというのは、悲しいですが世の常でしょうか。

 幸せそうでなによりですなぁ。大掛かりな仕掛けというわけではないのですが、『おいら』が箱から取りだされた時は少し驚きました。基本的に、ハッピー、以外は言いようがないのですが、また少しばかり売り上げが減る商店街を哀れんでしまったりしまわなかったり。とはいえ、全体的に読みやすく、心地の良い読後感を味わうことができました。

猫に意思のある世界観が素敵でした。
家族のやり取りも中々面白かったです。
ないものに存在する意思って大変興味深いし、想像すると止まらないなあと思いました。

 語り手がやたらとハイテンションだし「おいら」とか言ってるしでなんらかの仕掛けがあるんだろうなあ! と予想させる作りになっているなと思いながら読んでいたら会話文まで同じテンションだったのでずっこけた。クリスマスのウキウキ感の表現ともとれるが、単に工夫が足りないようにもとれる。しかし商店街とショッピングモールとの関係を「御袋」と重ねてその解消まで描くなど、意外(?)と細かく作られていたりもする。

 商店街VSショッピングモールというのはよくある構図だが、ほとんどの場合「弱者」である(と思われやすい)商店街側に焦点があてられてきた。要するにぼくらの7日間戦争とかそういう系だ。
 商店街はショッピングモールに勝つまではいかないが、それでも息を吹き返したり、ショッピングモールとの共生を選んだりするのがいつものパターン。

 この作品では「御袋」といういわば老害的な人物とともに、商店街は爽やかに負けてしまう。というか御袋は出てこないから勝手に負けた(折れた)ことにされてしまう。ショッピングモールと、商店街の象徴である御袋を直接描かないことで勝負は空中戦になり、いずれも不在のまま勝敗が決している。なかなかうまい(ずるい)負けさせ方だと思う。

 ただモチーフとかノリとかが昭和っぽさ全開なので、商店街からの卒業というテーマとはあまりかみ合っていないように感じた。またハッピーエンドふうに終わっているものの、ハッピーになっているのは猫と猫を引き取った家族だけだ。猫はくじ引きが出会いのきっかけになっているのにも関わらず商店街をdisりまくりついには客をもぎとっていく。招き猫どころか悪魔猫だが、ひょっとすると「顔半分が斜め黒」というのはそれを示唆しているのかもしれない。いやでも関係ないかもしれない。
 全体的にボタンを掛け違えている感じなんだけど、仕掛けを随所に配置していくそのサービス精神は嫌いじゃない。おかげでぼくの感想までチグハグになってしまった。

当世を描いておきながら、「おいら」や親子連れの話し方が妙に古臭く感じてしまい、それが特有のうさんくささを醸し出している気がします。街中でこの会話を耳にしたら親子連れを二度見すると思います。
昭和を知っている猫は、既に猫の生を生きていないでしょう。招き猫も一種妖かもしれませんね。

かわいーいです。かわいい(2回いう)
はじめは『おいら』って、『禰宜』って、と、かたり口のヒトの言葉に違和感たくさんだったのですが。
彼が何者かわかってから、ずっとにこにこして最後までにこにこさせてもらいました。ふくふく。
幸せなお話しは、ほんとに読む側も幸せになれるんですねえ。ふくふく。

非常にシンプルな話だからというのもあるかもしれませんが、わかりやすいようで何を感じ取るのが正解なのかもやもやしました。シンプルに猫かわいいだけで良いのか疑問です。

 これは「良い当り」の話でした。母親の切り返しから話の流れが変わるのが面白かった。ちょっと悔しいのは、序の部分が猫の一人語りだと見抜けなかったことです。

そこで何が起きているのかは理解できるのは、内容がシンプルだからであって、表現や描写には若干難があるように感じるかなあ。
テーマに対する姿勢とほのぼのとした雰囲気は好感が持てました。

まず、よう喋る家族だなぁ。という印象。説明的とまでは言わないが、少しうっとうしい。
女学生は景品箱の猫になぜ気付かなかったのか。猫はラストで示唆される通りに超常的なアレなのか。
個人的にはどっちかに振り切って描いてくれると解りやすかったかもです。
お題に向き合う姿勢は素直に称賛。

終始熱でもあるのじゃないかと心配させてくるほどの人々のテンションで、そのことがこの物語の虚構であることを如実に告げているのですが、そのように吹っ切れたものの方がこちらとしても取っ掛かりやすいので、その点は良かったと思います。最後まで読んで、もう一度冒頭からやり直すことが容易となるよう、さほど複雑な状況設定を施していないところも好印象です。野心的な狙いはあまり感じられませんでしたが、だからこそ多くの人が自由に出入りできるような、良い意味で平凡な物語に仕上がっている、というのが、作品を思い返して考えたことです。

人間に飼われたい猫さんとは珍しい。
人間の温もりを知っていた猫なのかしら。
と思いながら読んでいた。
招き猫、と知った瞬間、実はもう三十年くらい生きてる猫またの類だったりして。
とニヤニヤしました。

景品は招き猫、ですね。しかも、お父さんとおそろいファッション。
猫をめぐる無邪気なやりとりの合間に、古い商店街とショッピングモールの軋轢もさりげなく。

福引ひいて服を招く猫が当たるなんて羨ましい。
動物と子供には勝てないなんて言いますが、親御さんの心境はまさにそんな感じなんだろうなぁと思います。
ただ、後半この両親の会話に終始してしまったのがちょっと残念でした。二人とも外人さんかしら?と思うような台詞回しと仕草に気恥ずかしさを感じるのは、私が歳とった所為かもしれません。

これはどうやら猫が語り部のようである。にしてはあまりにも発想が人間くさい。視点に一貫性がないので、途中迷子になりそうでした。

なんだか、一人称が一人で浮いてて読みにくいなぁ……と思ってたらそういうことでしたか!
一人称を「ボク」あたりにして、人間と思わせておいて実は猫でした! みたいな方が驚きがあるかなぁと思いました。
後半は、なんだか説明っぽい会話が続いてしまったので、そこにもうひと工夫あるといいなぁ。
やや、しかし、猫はかわいい。

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