Brandy's Symphony への感想

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評価平均

発想3.4
構成3.2
表現3.5
総合3.3


泣きそうだ。疲れているのかな。

アーモンド形の枠というのは恐らくこの……
あぁ。名前もわからないのかこの人は。切ねぇ。
この人の瞼の事なのだろう。

「そのなんと言うか強敵だったと思うよ。」
2度目に読むともうここで泣きそう。
これは凄い。凄いことだと思うんですけどね。うん。

かぁちゃん。
俺、かきあげ読んでて泣きそうになったの初めてだよ。

これが膨張したら、生活と意見、になるんですかね。
いや、読んだことないんですけどね。
イメージです。

幼い頃から対立する存在だった友人、二人がともに愛する女性との葛藤の遍歴、それが科学用語で軽妙に語られていました。最後のコペルニクス的展開に至っては、ブランデーの香りの中でもの悲しい結末が切なかったです。

 スティーブンを追い詰めたと思ったら追い詰められていた……と最初は思ったのですが、アーモンド型の枠っていうのがどうもしっくりこないので、これはもうスティーブンを殺しちまった方が話をすっきり読めるような気がしてきました。『マフィアの男が今際の際に胸から取り出したロケットには、恋人でも両親でもなく、幼馴染であり仇敵でもあった男の写真が収められていた。男は、走馬燈の見え始めた目をその写真に向けて語りかける……』という読み方です。「アーモンド型の枠」をロケットペンダントだと考えれば、「動こうと思っても無駄」「永遠に時が止まってしまったが如き残像」というのもうなずけます。グラス一杯のブランデーはきっと、あの世で酌み交わすために用意しておいてもらいたい一杯なのです。

シュレーディンガーの猫的な認識論的錯誤は、ついつい文章を読む際にも行なってしまうことです。そもそもある作品における文章全体を「読む」という行為が完了するのは、一体どの時点においてなのか。その作品の冒頭の文章から最後の文章まで読み終えたことが「読む」の完了形なのか。それともその文章の素因となっているものまで全部知り尽くしてようやく読み終えたと言えるのではないか。とすれば読書には終わりがないはずで、それぞれが勝手な認識で以って読むわけですから、全体としても個々としても終わりはないわけです。ですが作品というのは既にそこに在り、既に始まってしまったものだ。とすれば終わりというのも必ず在るわけで、けれどもそれがいつ来るかはわからないから、作品を読み終えることは不可能であり、むしろ作品は読んでいる間にしか存在しない、ということになる……。脱線も甚だしいですが、個人的には、「」がなかった方が、雰囲気が出て良かったと思います。

なんだか不思議で、引き込まれて、一気に読みました。
最初は、スティーブンさんが捕まってるのかと思っていたのに。
お話しの内容より、作り方が凝っていて、形から入るタイプのヒトなのかなとか、失礼にも勝手なイメージを膨らませちゃいました。ごめんなさい。

 スティーブンと語り手の立場が徐々に逆転していく様は、読んでいてどきどきさせられました。一つのカッコ内で全てが終わるという構成も好みです。やや、背景がわかりにくくはあったのですが、そうした諸々の細かな不満を感じさせない力がありました。面白かったです。

あ、ありのまま今起こったことを話すぜ!
「俺はもうじき死ぬのはスティーブンだと思って読んでいたら、死んだのは語り手の方だった」
何を言っているかわからねーと思うが、俺も何をされたのかわからなかった。
頭がどうにかなりそうだった。シュバルツシルト半径だとかシュレディンガーだとかそんなチャチな
もんじゃあ、断じてねえ。もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ。

つい最近タイミング悪く「ちびまるこちゃん」を観たせいか語り手の口調がなんだか「長沢くん」っぽく感じてしまった。
するとスティーブンは藤木くん?

 この人は悪の組織に所属してたようで、でも悪ぶってるツンデレたんって感じ。露悪的にふるまってるけど、きっと雨の中で目が合った子ネコとか見過ごせず拾っちゃう。悪人というより負けず嫌いな人っぽい。

 表現として気になったところが一点。「アーモンド型の枠」というところ。おそらく視界が狭くなってきていて、目の形に枠ができているように見えてるということだと思うのですが、これはマンガの表現方法ですよね。マンガを描く人、よく読む人ならイメージしやすいけど、実際にはこんなふうに視界は狭まらないので、ちょっとどうかなあと思いました。

俺の独白、というか語りかけによって物語が紡がれるわけだけど、そこで選ばれた言葉にいちいちセンスを感じる。
俺とスティーブンの立場が曖昧で、そこで何が起きているのかもひとつ判然としない(というかどうとでも解釈できる)のだけれど、騙し絵を見ているようで楽しかったです。

なんというか酔っ払いに絡まれている感じでした。取り止めがないようで随所にばらまかれた単語が背景世界を描いているのだと思うのですが、興味レベルで終わってしまった感じがしてもったいないと思いました。

 相対論的時空の歪みと量子論的効果が現れるという懺悔室で、その壁に掲げられているキリスト像を友に見立てて一人芝居を続ける服毒自殺者……という解釈で当たっている……わけがないよね、絶対に。

 こちらも固有名詞が最近新書の二冊くらい読んだ名残りかな? って感じでというのはとくに物語に活かされていないなって思ったんだけど、語り手とスティーブンのドラマが過不足なく描かれていてアンビバレント。ざっと書いた感満載なのにそれでいて背景がとてもよくできている。これが経験の差というものなのかと、ここらへんのセンスには毎度ハッとさせられる。

なんかこう、最後まで読むとスティーブンいいヤツだなぁって思いますね。
語り手の男はなんか小難しいこと並べてますが、要は死に際に昔話思い出して罪の告白してお前のこと嫌いだったけどホントは好きだったぜって告白してるっていうシチュエーションなんだなって思いました。海外ドラマのシリーズが長くなると必ず一話は入ってるパターンですね。きっとこいつ、ギリギリで友達庇って死んじゃうヤツだなって。アレ。
とはいえ前半、状況がわかりにくいです。わざとそうしているのでしょうけど、これがどうも感情移入を阻んでしまって勿体無い。語り手が小難しい単語をわざわざ引用してインテリジェンス溢れる語り口にしているが為に、小さな誤字が目立ってしまって残念でした。

墓石にブランデーをかけてあげっから安心しろー!
一気にお話(語り)が進んでいくので、こちらも一気に読んでいくしかなく。途中で何を言ってるかあんまり聞いてない人のように「うん、うん、うん、うん」と相槌をうってしまい。急に遺言が出てきて、戸惑う私であった。
2度読みして、こういうのもいいなーとおもった。
主人公、主人公好きだなあ。
もっともっと字数があって、ドラマチックに書かれていたら、泣いてた。

アーモンド型のシュ…半径とか、事象の地平線という言葉が、天文学や物理学由来のようですが、どのような感じか分かりにくかったです。
一貫して一人語りなので、鉤括弧に入っているからだろうけれど段落がないので、そのぶん読みにくかったのが残念。
立場逆転は面白いけれど、二人の今の状況は見えなかったです。

じょじょに立場が逆転していく様子を一人語りで上手に表現していると思いました。
お話自体は、うーん。もうちょっとドラマがほしいかな?