この物語はフィクションです。十子 への感想

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評価平均

発想2.8
構成3.3
表現3.3
総合3.1


えぇめっちゃ好き…………クロワッサンて三日月に形似てますよね、と思ったら三日月って意味なんですね。えぇ〜〜〜〜めっちゃ好き!!こういうテイストの短文を永遠に読んでいたいです………

タイトルはどの箇所と結び付いていくのか?
たぶん一行空けてある箇所で分断されているようには思うのだ。
しかし、どこで切っても怖いなぁ。

>だからこれを読むときには、美味しいクロワッサンを是非お供に、どうぞ。

クロワッサンて三日月って意味なんですよね確か。月に帰ってしまった(かもしれない)彼の話を読む時にはクロワッサン(三日月)をっていうのが洒落てるな、と感心しました。
津山くん、軽いノリの割に面倒見良さそうで、たしかにモテそうですねぇ。
語り手の南さんがわりと肉食系でびっくりしました。

クロワッサン用意してない!
きゅんきゅん! 大学生の恋愛って感じできゅんきゅんはきゅーん好き!

夜、外に出ると必ず月の位置を確認する癖があるんですが、その辺は輝也くんに共感しました。
全体的にぼんやりとした印象ですがそれが題名とマッチして良い雰囲気を作り出している気がします。

それでもきっと時が来たら、あなたはいなくなってしまうのだろう。

てるやと読むか、かぐやと読むか。そこが問題。。。ではない。主人公にはどこか諦念めいたものが見え隠れしていて、単純に幸せな結末を想像するのは難しいと思った。

思って近づいて、覗き込んで止めた。

調子がよくて好きな一文。中盤までは甘すぎてちょっと辛かった。読んでいて、その、なんというか、早く爆発すれば良いのに。みたいな。
月の満ち欠けは二人の関係性を暗喩したものだろうか。だとするとクロワッサンは。どっちとも取れる終わり方で読後感は良かった。

この作品はやすこさんのものだろう。

 読み終わってまずタイトルに対して「本当にそうなのか?」とつっこんでしまったあたり、完全に作者さんの術中にはまってしまったなと思いました。最初から最後までいかにもありそうなシュチュエーションで固められているのも、上記の感想を誘い出すのに十分な効果を発揮していた気がします。
 全体を通してみると、幸せ、なんて安易に言ってしまっていいのかわからないんですけど、まあたぶん、おおよそ、そのようなものの記録。一読者である自分には、(南さんの手によって書かれた記録という前提で)書かれなかったことや水増しされた部分がどこかは見当もつきませんが、南さんが体験した元々の出来事や感情に思いを馳せたり、紙面上に浮かんだ安堵だったり不安だったり幸福だったりを見守ったり、色々と楽しめました。
 作中の言葉を素直に拾っていけば、津山くんはおそらくいなくなってしまったように思えますが、最後の方がほんわりとしているせいか読後感はそんなに悪くないです(もしかしたらこれもまた、最後の方に書かれていた『嘘』の一つで、いまだに津山くんと仲良くしているかもしれませんが)。この『津山君がいなくなった』という前提で読んだ場合、最後の部分の少し手前にある津山君が帰ってくる描写のせいか、ラストシーンにほんのりとしたさみしさが上乗せされたような、そんな気持になりました。

フィクション、なんですか。ほんとに?

「私」こと「小夜子ちゃん」の心情描写が細やかで、彼女の気持ちの変化というか推移がとても自然。
ハッピーエンドではありますが、こうしてネットの海に放流されたこの文章を読んでいるのだから、小夜子の予感はそのとおりになるのでしょう。「フィクション」でありながら、作品がここにある理由を成立させているという、虚実の入り混じり加減がおもしろいなあと思いました。

「バイト仲間のグループラインに送ろうか」という冒頭近くの文章から、本作の主人公が特に理由もなくバイト仲間との連絡先交換をしぶるというのはほとんどありえないことがわかります。津山だけ連絡先を交換していなかったというのは、物語の都合に合わせてのものではないかと訝しんでしまいました。「1年半一緒に働いても」という記述が訝しみをさらに加速させます。
私がここまで津山と主人公との連絡先交換にこだわるのには理由があって、中盤あたりに
>「そしたら、とりあえず連絡先交換しよか」
>津山くんの提案に頷いて、手にしていたスマホを出した。
という展開が書かれていますが、私はここの記述を大変美しいと思ったからです。
直前まで主人公の胸のうちにわだかまっていたがっかり感が津山の一言で一瞬にして晴れ、主人公はしかしその嬉しさを我々読者には決して晒さず、あくまで淡々とした調子である。ここを物語の結末に持ってきてもいいくらいです。
それくらい影響力のある部分だと個人的には思っているので、主人公が津山と連絡先を交換するというのはどれほどの意味があるのかというところを重要視してほしかったという思いがありました。ちなみに全部早口です。

待合室でたまたま手に取った雑誌の投稿欄に載っていたら最後まで読みそう。
ただ印象に残らない。
これは人に嫌がられる要素が極端に少ないからではなかろーか。
一言一句なんにでも文句をつける人はどこにも一定数おり、それは無視して差し支えないが、あんまり何も考えていない私のような読者たちは何か異物を求めているのである。
スパイスが効いてなくて口当たりが良すぎる。

なんだろう。
つっかえずに最後までするするーと読めたんだけれども、話もまあ恋愛モノで……。抑揚がないというか、展開に盛り上がりに欠けている感じか。
また、月も話に逐一関わっているのに、とってつけたように感じてしまった。深みがないのか?
ちゃんとまとまっていて読みやすいのに、なぜだろう?

読んだのがこんな時間なので、パン屋は閉まっててクロワッサンが買えそうにありません。
たぶんコンビニのクロワッサンではダメで、ちゃんとパン屋で買わなくてはならないのでしょう。

全体的に「書き慣れてなさ」を感じましたが、終わり方は好きです。
「いなくなった」と直接書かずにいなくなったことを表現する技巧、良いと思います。