テーマ「ふんわり」

花屋まと。


 第五回「かきあげ!」テーマ「ふんわり」。テーマ起案者の花屋まと。でございます。
「なんだよこのテーマ!」「書けるかボケェ!」「やってられねーよ」などというどこからともない心の声が聞こえます。かくいう私の胸の内も、同じようなもの。当人ですら書きやすいなんて、微塵も思っておりません。むしろ書きにくい。
 起案者は私。とはいえ、選んだのはみんなだ!  と、しれっと責任転嫁です。テーマ選定は合議制民主主義だからです。選定手順はこんな感じ。
1)テーマの方向性をおぼろげに決める
2)参加者がテーマ案を挙げまくる
3)挙がったテーマを共有化
4)かなり絞る
5)ピックアップ
6)決戦投票で決定!!
 この過程を経ての「ふんわり」選定。私一人ではどうにもならない合議制民主主義。詳細はこんな感じ。
1)テーマとしてどんなものがよいか、もしくは避けたいかを、雑談風味でおぼろげに決定。明るいイメージを持ちやすい言葉がいいな、前回「とぶ」だったからそれに近いのは止めようぜ、など。全世界規模で広く作品集めようという思惑が根底にあるので、社会風紀に迎合した好印象ワードを選ばざるを得ない含みを持たせています。前回といいつつも過去四回、プレを含めて五回実施したテーマを連想させるものは事実上避けられるもの。そのせいか、選定されるテーマは多様化しまくる傾向にあります。
2)十名ほど各々様々な思いを込めたテーマ候補を自由に挙げまくりです。一テーマ一枚の付箋に書き出します。一人当たり五つは出すので、最低五十、多ければ五百くらい出るのです。
3)出てきた全ての案を、全員に見えるように並べます。情報の共有化。ついでに、並べる人の独断と偏見で、関連や関係のありそうなものを勝手に近くに置いて、さりげなくグループ化しておきます。
4)五百もあると選べないので、削ります。1)に少しでも抵触しそうなものであれば、容赦なくポイ。近傍ワードもまとめてポイ。もっと言えば、「なんか嫌」「これはちょっと」程度の感情論でも、多少の同意が取れ次第ポイポイポイ。そうでもしないと絞れない。そんなこんなで否定されなかった強者が、吟味できる量に減らされるのです。
5)否定の次は肯定。1クラスタからは多くても一つ。熱烈な支持、書きたいと思えるもの、テーマにふさわしいと誰かの琴線に触れたものが、最終候補に残ります。
6)片手に収まる中で、最後に投票です。一番支持を集めたものが栄えある次回テーマです。どう足掻いても複数人の賛同を得ないと選出されません。
 このような、推定三百分の一の激戦を勝ち抜いてきたのが、今回の募集テーマ「ふんわり」。
「なんだよこのテーマ!」「書けるかボケェ!」「やってられねーよ」という声は、決まった直後から早速出まくり。しかし、それはそれ。仕方ない。起案者は私だが、選んだのはみんなだっ! と、しれっと責任転嫁です。合議制民主主義による決定です。

 となると、私は何故これを起案したのでしょう。そもそも案として出なければ、選ばれることはない。そこは責任転嫁できない、私の責任。私の中には、もう一段厳格な信念が強くあったのです。
2-1)ネガティヴイメージを避ける
2-2)テーマの多様性を重視する
 共通認識と重複しているけれども、さらにきっちり捉えていました。
2-1)一桁開催中ははっきり意識していきたい信念です、明るいイメージという括りは。百回、二百回となれば闇もあるべきだけれども、まだ五回。拡大、向上を狙う黎明期である時点でわざわざ後ろ向きな印象を与えかねないものを看板に掲げる必要はなかろう。積極的に暗く落ち込む方向はなくていいのです。とはいえ、半年に一度の募集での百回目は先が長すぎるので、私の中でのこの制約は十回目あたりに解除するのでしょう。
2-2)これまでの募集テーマは、「書く。」「いろ」「謎」「ツボ」「とぶ」の五つ。捉え方は人それぞれですが、これらに被らないテーマの分類候補を考えていました。そんな中でも俺推しテーマのジャンルは、こんなのでした。
2-2-1)記号
2-2-2)副詞
2-2-3)場所もしくは時間の指定
 今回は、心の中の第二候補であった副詞がうまく支持を取り付けて、見事採用に至りました。
2-2-1)記号は、テーマ選定に関わってからは常に複数挙げている、私の中の第一候補です。数字やアルファベット一字も、ここに分類。募集テーマとしては「愛」「光」「夢」並みの安直なものだと考えております。「星」ではなく「☆」、「音符」ではなく「♪」、「E」「6」「Δ」「ε」「?」など、漢字、ひらがな、カタカナ以外の文字全般という括り。今迄のテーマと被らず、わかりやすい多様性を示せます。
 ありきたりではあるものの、環境依存文字や全半角の区別などの表示に支障をきたす恐れが高いため、今の所避けられているようです。
2-2-2)今回選ばれた副詞。「ふんわり」自体にこだわりはなく、「たっぷり」「ゆったり」「ぽかぽか」「ほんのり」など、副詞ならなんでもよかったので、その場で思いつくまま大量に提案しました。一括却下もありえましたが、どれかが残る可能性も高いと踏み、とにかくたくさん挙げまくり。品詞としても過去のテーマと被らず、2-1)ネガティヴイメージでないものもたくさんありますから。
 しかし、単体の言葉としては捉えにくく、テーマとしてふさわしいのかは疑問です。が、今回はそれを乗り越えての選出です。ひゃっほー!!
2-2-3)5W1Hの中でパッと見テーマになりそうなのが「いつ」と「どこ」。これまた安直です。「未来」「朝」「三年後」や「海」「交差点」「東京」など、一見内容を狭めると思われがちな、実は執筆側の個性が色濃く出易い、推しまくりたいテーマ分類の一つです。
 前述の通り、シチュエーションをわかりやすく狭めているので、避けられているのも事実です。

 私の希望テーマはこのようなものでした。
 いろいろありますが、募集要項には「厳密にテーマに沿っている必要はない」「テーマは書くきっかけ程度」とあります。まったくの自由執筆で構わんのです。事実、私はテーマに沿った作品は作ろうとしておりませんし、テーマを後者として捉えております。
 ところが私以外の投稿者は、真面目な方々が多い。
 私個人の感想ですが「とぶ」作品は、テーマに沿っている上にお堅い読み味が多かった。「とぶ」なのに重い。なるべく軽くて明るい話が好みの私にとっては、捉えどころがよく分からない「ふんわり」は、この上なく理想のテーマかもしれません。テーマに沿おうとすると、堅くも暗くも重くもなり難い。
 さらに、前回は三十五作集まりました。本当は、五十、六十喜んで。百作オーバーウエルカム! と言いたいところですが、いかんせん読むのが大変。読めます、読むだけなら。ところが未だ全作品感想を書けていないのが、作品数のプレッシャーに耐えかねている表れでございます。明るく楽しい軽い話なら、もう少し作品数が多くても、気楽に読めるかも。単純に書きにくそうなテーマであれば、一人で複数作品書いてやろうという輩が少なくなるのでは、という思惑もありました。初見さんの参加ハードルが高いのが最大の懸念事項ですが。
 さて。
 テーマ選定は、第二候補ではありますが、ほぼ私の思うままになってしまいました。実際に集まる作品は、私の想定どおりになっているのでしょうか。どのような作品が集まったのか、何作なのか気になります。大幅に減ったら、間違いなく次は書きやすさを重視したテーマを提案するし、選ばれることでしょう。……多分。

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