「かきあげ!」選

花屋まと。

 半年に一度作品募集をして文芸バトルイベントを開催している「かきあげ!」。今回で八回目を迎えます。
 区切り的には全くよろしくないですが、末広がりを目指して、今までのイベントで発表された二百余の作品から、選ばれたモノたちを紹介したいと思います。
「文芸バトルイベントを実施」しての「選出」方法は以下のようになっております。
「投票は、面白いと思った作品1〜3位まで選んで投票します。(中略)投票結果は、投票結果の上位3作品は『かきあげ!』本誌へ採録されます。(以下略)」
 ここにある投票なのですが、その算出方法が記載されておりません。Oh! NO!! 以前どこかで「投票結果は一位3点、二位2点、三位1点の点数式ではないのですか?」みたいな質問を見たことがありました。投票結果が公開されているので、そうでないことはわかるのですが、説明はありません。
 ですので投票結果の出し方をこの場を借りて説明しようと思います。

 投票者は「順位をつける」ことよりも「3作品を選ぶ」ことを重視してほしい投票算出方法になっております。
 基本的には投票された順位に関係なく、選んだ人の一番多い作品が一位。三位で投じられていても一位票でも、1票は1票と換算しております。「投票人数式」とでも言いましょうか。
 ただし投票者の順位付けに意味がないと言うわけではなく、一位が2票の2と三位が2票の2での同数票の場合は、上位票が多い方が上位となります。
 さて、ここで質問にあった「一位3点、二位2点、三位1点」という点数式算出法で考えると、先ほどのは6点と2点と大きな差ができます。一位2人の投票と三位6人が同点の6点というのはいかがなものか。逆に、一位5人、三位6人での後者が上位というのも。と、いろいろ葛藤が渦巻きます。
 と、言うわけで、この二種類の算出法でどれほどの差が出るのか、検討してみることにしました。

「いろ」18作(投票人数19人)
一位「空に傘、雲に風」(12票)
二位「色恋珍話」(6票)
三位「色をつける」(5票)

「謎」25作(投票人数29人)
一位「光立つ丘、雲を食む竜」(13票)
二位「日替わり女房」(9票 一位6票)
三位「荒れ地の賢者」(9票 一位5票)

「ツボ」29作(投票人数31人)
一位「大江戸若鷹三姉妹」(9票 一位4票、二位3票)
二位「出鱈目の作法」(9票 一位4票、二位2票)
三位「虹引きし鳥、楽園の檻」(8票)

「とぶ」35作(投票人数29人)
一位「裏。」(14票)
二位「犬と番傘と傘屋」(10票」
三位「クラウドゲイザー」(6票)
三位「心霊現象グランプリ写真部門冬大会」(同・6票)

「ふんわり」32作(投票人数32人)
一位「小手毬を花束にして」(9票)
二位「しゃぼん玉と豆腐」(8票)
三位「灰色の輪」(6票)

「あたり」28作(投票人数23人)
一位「蛙田鯉」(11票)
二位「晦日に月がでる」(7票)
三位「インスタント神様」(6票)

「機械式」27作(投票人数24人)
一位「オトマトメ」(8票)
二位「カッパッパ」(7票 一位5票)
三位「花と歯車」(7票 一位4票)

 これが「かきあげ!」公式各回三位までの作品になります。
 では、上記で上げた「点数式」で算出し、三位以内に入る作品はあるのか。実際に算出してみたところ、3作品ありました。
第四回「とぶ」
「誤訳」
(五位→三位、5票・一位3票二位1票三位1票12点)
第五回「ふんわり」
「ビールとか吸血鬼とかお月様とか」
(四位→二位、5票・一位5票15点)
第六回「あたり」
「疾風不当風来坊」
(四位→三位、5票・一位3票二位1票三位1票12点)
 逆に言えば点数式にしてもこの三作品以外の入れ替わりはなかった、ということです。
 ほかの算出方法を考えてみました。
 たとえば、一位票のみでの順位を付けると、第五回「ふんわり」は上位三作品がすべて入れ替わります。
 選ばれた三作品と、一作品に絞るとでここまで変わったのはこの回のみ。この回は「好みが分かれた」のか「良作が多かった」のか、投票者が選ぶのに苦労した回なのかもしれません。
一位「ビールとか吸血鬼とかお月様とか」
二位「ろくでない」
三位「砂原の海、燈火の大樹」
「かきあげ!」の投票結果で一位ー三位に入らなかった中では圧倒的に「ビールとか吸血鬼とかお月様とか」がおすすめのようです。
 ただこれでは七回開催された上位三位までの計22作(同票三位の作品があるため)プラス1作と23作も紹介しております。
 選ばれた作品の中でも、より選ばれた作品、ということで、上記の作品から「投票数」とにかく投票した人数が多いもの、「得票率」投票人数が毎回違うので算出したもの、で見ると。
「裏。」
「空に傘、雲に風」
 こちらの2作品が「かきあげ!」において選ばれた中でも選ばれた作品になります。
 投票率なら「蛙田鯉」、投票数なら「光立つ丘、雲を食む竜」もおすすめになります。
 私の意見は「投票人数分の1人」としては入っておりますが、基本的にはあくまで「選ばれた作品」を数値のみで抽出したモノになります。
 さて、実はコレは前哨戦。コレを元に「選ばれなかった良作品」を「かきあげ! 評」で紹介したいと思います。

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